いろいろな使い方

 

更に応用編となる包み方を説明します。「ビンの包み方」は例えば日本酒の一升ビンを想像すればいいかと思います。ペットボトルが普及するまでは飲み物類を殆どまかなっていたビンですが、割れやすいという弱点もあるので、風呂敷の活用が発達したようです。ビンはリサイクル可能な容器ですからエコロジーの基本ともなります。

 

まずは「前結び」ですが、これは酒を贈る時に限っては中身が見えてもいいという日本人の風習にならって、中身が一部見える包み方となっています。はじめに風呂敷の真ん中にビンを立て、左右両端を持ち上げます。持ち上げた両端はビンの上でしっかり結び、残る二端を広げ、これを背面で交差させれば完成です。

 

「一本巻き」は粋の表現とビンの破損防止という実用性を兼ねた包み方で、カッコいいのが特徴です。まず、風呂敷の対角線上(比率は2:3あたり)の位置にビンを寝かせ、ビンを転がすようにしながら風呂敷をビンに巻きつけます。それから上端と下端を交差させてビンに巻きつけるように結びます。これで丁度ビンの上部から交差部分の間が取っ手にもなります。ビンを持ち運びやすいのが「一本手提げ」という包み方です。これもビンの一部が見えますが、どちらかというと洋酒向きかもしれません。

 

まず、広げた風呂敷の中央にビンを立て、左右の両端を持ち上げます。左右両端をビンのネック部分に縛り、奥端と手前端をビンの上で結びます。これでもいいですが更に先を結んで輪にすれば持ちやすくなります。

 

他にも風呂敷をバッグにするという用途もあり、和風のきんちゃく結びにすれば、中身をしっかり包み込めるので覚えておけば便利だと思います。